2008年制作 原恵一 監督
ストーリー
夏休み前のある日、小学生の帰り道に上原康一は大きな石を拾った。
持ち帰って水で洗うと、中から何と河童の子供が!!第一声は「クゥ?!!」。
康一はこの河童を「クゥ」と名付ける。クゥは康一たちと同じ言葉を話し、
何百年もの間、地中に閉じ込められていたことがわかる。
最初は驚いた家族もクゥを受け入れ、クゥのことは秘密にしようと決めるが…。
感想
カラフルと同じ原恵一監督の作品です。
少年がクウを助け出し、共同生活を始める。
少年漫画にありがちな設定ですが、案外家族がすんなり河童の存在を認めて
共同生活を始める辺りが、まるでQちゃんや、ドラえもんみたい。
家族がどのスタンスでこの非日常を受け入れるのか?
実は物語を見ている側を、非現実に引き込む重要な要素なのかもしれません。
そういった意味で、アニメーションにはとても向いてる題材かも知れませんね。
そのベタな展開にもかかわらず、とても泣けます。良い話です。
飼い犬の「おっさん」良い味出してます。
カラフルでもそうでしたが、いじめや環境、メディア、
色んな現代社会の問題をさらりとちりばめてます。
強く非難する程ではなく、少し心に引っかかる位。
しかしアニメの監督は凄いですよね、役者を演出するように、
アニメーターに細かい動きや演出を伝えて、作品にして行くのですから。
ある意味ジブリなんかは、企画を上げてもすんなり通ってスポンサーも付き、
潤沢な資金で制作できるでしょうけど、
ともすれば地味で、決してトトロの様に可愛くない「クウ」で制作を続けるのは、
並大抵の努力じゃ出来なかったのでは?と思います。
日本のアニメは世界的に見ても凄いと思いますが、いわゆるオタク向けじゃなくて、
幅の広いこんな作品もあるのだから、まだまだ捨てたもんじゃない。
原監督良くぞこんな作品を、世に贈り出してくれました。
すっかり原監督のファンになりました。
★★★★☆
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by spank02
| 2010-09-04 01:15
| DVD